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無意識に



大学受験を間近に控えた息子がおります。ここにきて模試の結果が芳しくないと、少しの時間も勉強しないと不安で仕方がないという様子で、ましてや彼は先月の体育の授業で足首を強く捻挫し、その治療にも通わなければならず、口を開けば「時間が無い」と嘆いております。

そんな彼に「何か協力できることがあれば、言ってね」と言うと、しばらく考えた後に思ってもみないことを言いました。

「お母さん、数年前までは人前で溜息をつく人じゃなかったけど、最近溜息多いよね、なんで?」
「へ?あ?...ごめん。気をつける。」

とりあえず受け止めたものの、ふいにダメ出しをされたような、背中がピンと伸びるような感覚を覚えました。確かに体力の衰えを感じたり、しなければならないことが思うようにはかどらないと「ハァー」とやってたか。

無意識とは恐いものです。自分では気付かず癖になっていること、他にもありそうです。知らず知らず一緒にいる人を不快にしていないか?と省みる機会となりました。

文 中村幸代

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