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生きづらい世の中ならば



高校生の男子である息子と雑談をしている時に、ふと「生きづらい世の中だからさ、、、」と言ったので思わず「今の若い人は、どんなときに生きづらいと感じてるの?」と聞いてみました。すると少し考えて「SNSじゃないかな?」「ほお、それはどうして?」「小学校の時はさ、なんでも出来てすごいなあっていうヤツ、
クラスに何人かいたじゃない?でもSNSの世界になると、自分よりすごい人なんて、世界中に何万人、いやもっともっといるってことを思い知らされる。」「なるほど。」その会話に中学生女子である娘も加わり「わかる!すごいカワイイ子とかスタイルいい子とかがあふれてるから、自分のルックスが嫌になって、精神的に不安定になってる友達も何人かいるよ。顔が良くないと認められないんじゃないかって、ほんとつらくなる。」

確かに、音楽の世界をとってみても、素人さんが素晴らしい演奏で、すごい数のファンを獲得している事実があり、強く共感するところです。「でも」と高校生が続けます。「まるっきりSNSが悪いわけじゃないと思う。これがあるから誰かと繋がって救われてる人もたくさんいると思うから。」


改めて思いました。人は誰かに「認められたい」と望んでいて、その承認のもとに誰かとつながっていたいのではないかと。だとしたら、もっとみんながお互いに良いところを認めあえば良いじゃないか!そうしたら、ひとりひとりが自信をもって、今よりは生きやすい世の中になるのではないか、、、。
完璧な人などいないのですから、お互いに温めあって生きていきたいものです。

文 中村幸代

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