有料レジ袋

2020.12
文:中村幸代

green cafe essay vol.110
「有料レジ袋」



レジ袋が有料になってから、しばらく月日が経ちました。マイバッグ持参が定着しつつありますが、若い男性の中には慣れていない方もいらっしゃるようです。

先日こんなことがありました。夕方、大型スーパーのレジに並んでいた時、私の前に大学生くらいの青年がお惣菜やお弁当を買っていました。彼のお会計が終わって私の会計が始まったタイミングで彼が戻ってきて、レジ係の方に「あの、すいません。レジ袋いただけませんか?」と丁寧にお願いされました。レジ係の方は、超多忙な時間帯だったせいか「袋は有料ですから、列の後ろに並び直してください。」と冷たく言ったきりでした。ふと後ろを見たら長蛇の列が出来ていて、誰がどう考えても3円のレジ袋一枚のために並び直したくない状況です。私が咄嗟にレジ袋を買って渡してあげようかとも思いましたが、見ず知らずの人に「買ってもらった」と思わせるのもいかがなものかと。

私の会計が済み、レジ係の方が鮮魚のパックを入れるための薄いビニール袋をくれたので、せめても「この袋で良ければ使ってください!」と言って渡そうと、なんとなく彼を探すと、すでにお弁当類をリュックにしまい終わったところでした。
お弁当や惣菜の汁が、リュック内に漏れないといいなあと、どこまでも余計なお世話ですが、マイバッグを持っていなくて、レジ袋申請に不慣れな人のために、何か優しい救済措置があるといいなあと思いました。
彼は美味しくお弁当を食べられたかな。おせっかいでも声かければよかったな。そうしたら少しお弁当の味がおいしくなったかな。そんなことを考える私は、ひとりよがりでしょうか。

文・中村幸代

MORE TO READ

サンダーソニア

10月のプレート

姿勢を変えて、心と体を整える

自分の心を見つめる

オーケストラとの初共演を終えて~前編~

雪柳

袖擦り合うも多生の縁

2月のプレート