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親切について

2018.6
文:中村幸代

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山手線で外国の男性に、いきなり席を譲ってもらいました。私も普段、お年を召した方に座席を譲るのは苦ではなく、むしろ杖をついた人や妊婦さんが揺れる車内で立っていることに違和感を感じ「そこの若者よ、スマホばかり見て座っていないで、席を譲りなさ〜い」などと心の中で叫んでしまうのです。
さて、なぜ年長者、妊婦、どちらのカテゴリーにも属さない自分が席を譲ってもらうことになったのか、、、。正直なところ見当がつかず戸惑いましたが、席を譲るという行為に多少の勇気が必要なことも知っているし、断られるとなんとなくバツが悪いことも知っているので、「サンキュー ソー マッチ」なんて言いながら笑顔で座ったのでした。が、心の中は「なぜだろう?」そういえば昔、ちょっと体格の頼もしい友人が「妊婦じゃないのに、席譲られた!」と豊かな腹回りを叩いて大笑いしてたっけ。
お国の文化の違いとか、荷物が重そうに見えたからとか、、、?
しかし、気付きました。そもそも親切にしてもらったことに理由を探すこと自体、ちょっと不純。親切にしてもらったら、それを素直に受け取り喜び、感謝するほうがステキ。大人になるといろいろあって、無意識に親切の裏側をさぐってしまうから、うかつに他人に親切にできなくなってしまう。
素直に純粋に、人と人が笑顔でつながったら、いいのになあ。大人って難しいです。

文・中村幸代











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