プラスチックごみを減らそう!

テイクアウト用のドリンク容器や日用品の詰め替え用の袋など、私たちの身の回りはたくさんのプラスチック製品で溢れています。使用する時間はわずかにも関わらず、すぐに捨てられ、次々と増えていくごみの数……。すでに環境や私たちの暮らしにも様々な悪影響がでています。なぜプラスチックごみを減らすべきなのか、その理由と改善に繋がるアクションについてご紹介します。

プラスチックごみによってこんな影響が……!

海洋プラスチック問題

世界の海に流されているプラスチックごみは、なんと最大で「年間1200万トン」と推定されています。これは1分間にトラック1台分のごみが流れ出ているのに等しい量です。こうして自然に還らずに細かくなったごみのうちの94%は海底に堆積し、1パーセントは海面を漂い、5%が海辺に流れつきます。このようにして海に流れ出たごみを、クジラやかめなどの海洋生物がエサと間違えて誤飲することで、毎年数十万もの命が失われています。また、プラスチックを食べた魚を私たちが口にしている可能性もあり、人体への影響についても研究が行われています。

実際はとても低い! リサイクル率の実態

リサイクル用に捨てればごみは全てリサイクルされる、と思っている方も多いのではないでしょうか。しかし実際には、世界で捨てられたプラスチックのうち、リサイクルされるものはわずか9%程度。プラスチックが製造され始めた1950年から2015年までの約65年間に、世界で83億トンものプラスチックが作られ、そのうち63億トンが廃棄物になったと考えられています。そして、その約79%の49億トンが埋め立てや投機による処分をされているという実態があります。そのうえ、先進国はプラスチックごみを「リサイクル」という名目でマレーシアなどの海外に輸出し、輸出先の現地の暮らしに深刻な影響を与えています。特に日本は世界で上位3位に入るほどのプラスチックごみの輸出大国のため、真剣に見直す必要があるでしょう。

代替素材への切り替え課題

・紙素材
今ある大量のプラスチック容器を全て紙に変えるためには、木々を大量に伐採する必要があり、森林破壊に繋がってしまいます。
 
・植物由来のプラスチック
原料の多くがサトウキビやとうもろこしなどの農作物です。食料不足の国があるにも関わらず、貴重な畑をプラスチック製造のために活用して良いのか、そして土地を増やすために森林を破壊して良いのか、という疑問が残ります。

・生分解性プラスチック
その辺に放り出しておけば自然に分解されるわけではなく、温度や湿度などの一定の条件が揃わないと分解されません。日々大量に生み出されるプラごみを全て一定条件下で管理できるのかは、難しいところです。

私たちにできるプラレスアクションとは?

リサイクル率も低く、代替素材への切り替えにも問題がある……。プラスチックごみ問題の根本的な解決のためには、「プラスチックごみの総量を大幅に減らす」こと、そして「使い捨ての仕組みから抜け出す必要がある」ということです。これらを実現させるためには、企業単位での努力が欠かせませんが、私たちひとりひとりの行動を変えていくこともとても大切です。

①マイボトル、マイバック、マイカップを“どこへ行くときも”必ず持ち歩く。

②身の回りで使っているプラスチック製品を洗い出し、減らす方法や代わりになるものを考えてみる
例えば…
・ラップ→ミツロウラップやエコラップに代える。
      シリコン製の蓋を使う。
      保存するときはタッパーを使う。

・スポンジ→ヘチマや綿、セルロースなどの天然素材のスポンジやたわしに代える。

③液体洗剤→固形石鹸に代える。
液体洗剤の容器はプラスチック製であることが多く、また合成洗剤の場合、液体洗剤の成分は自然環境や肌にも良くありません。自然に優しい素材で作られている固形石鹸に代えることで環境への負担を軽減できるでしょう。

④周りの人に「発信」していく。
・プラスチックごみ問題やプラレスアクションについて身近な人に伝えていくことで、繋がりのある人に影響を与えることができます。ささいなことに思えるかもしれませんが、人の輪を少しずつ広げていくことが大きな変化に結びつくのです。

・グリンピース・ジャパンなどが行っている署名運動に参加して、企業にメッセージを届けましょう。例えば、現在スターバックスさん宛に行っている署名は、「使い捨てごみ(プラ、紙を含む)をださない仕組みを全国のカフェで導入して欲しい」というもの。たくさんの声が集まることで、署名を届けた企業の取り組みを促す後押しになります。


➄買い物は投票! プラスチック容器を使わないお店を選ぶ。
地球環境のことを考えたときに、どこで買い物をするのか、投票する気持ちでお店を選ぶようにしてみましょう。プラごみを出さないお店を応援することで、環境に配慮したお店が増えていくきっかけにもなります。「グッバイ・ウェイスト」というマップでは、量り売りの食品や洗剤、パッケージなしの野菜など「ごみをださないお買い物」ができるお店情報が掲載されているので、ぜひ活用してみてください。容器の持ち込みで商品が割引になるお店もあるので、環境に加えてお財布に優しいのも嬉しいですね。

<取材協力>

儀同千尋さん
パブリックエンゲージメント部
コミュニティビルディングオフィサー

1995年生まれ。2017年3月、国際環境NGOグリーンピース・ジャパンのボランティアに初参加。ボランティア時代にイベント企画運営を経験したことをきっかけに、よりたくさんの人々に気候危機などの課題を知って欲しいと思い、2018年2月よりボランティアコーディネーターとして働き始める。その後2年間、環境・エネルギー系ベンチャー企業の広報と並行して勤務。2020年2月よりコミュニティビルディングオフィサーとして、ボランティアだけでなく大学生コミュニティを中心とした協力団体とのコラボ企画などを担当。
■国際環境NGOグリンピース・ジャパン

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