毎日、心地の良いタオルを使いたい

『毎日、心地の良いタオルを使いたい』
取材協力…㈱京都工芸 代表・タオルソムリエ 寺田元さん

朝起きて寝ぼけ眼で顔を洗った後、ふわふわのタオルに顔を包み込む瞬間、ちょっと幸せな気持ちになりませんか。タオルは毎日使うものだからこそ、肌触りの良い状態を保っていたいですよね。今回はタオルを長く愛用してもらえるよう、正しいケアの方法や選び方のポイントなどをご紹介します。

タオルを選ぶときはSPOSを基準にする

新しいタオルを買うときに、皆さんはどのような基準で選ばれていますか。多くの方は手触りや色、柄、風合いなどを基準にしているかと思いますが、このような理由だけで買ってしまうと、家に同じようなタオルが増えてしまいます。そこでお勧めしているのが、「SPOS」というタオルの選び方。洋服のTPOと同じ発想です。この基準でタオルを選ぶようにすると、お気に入りの一枚を見つけられるようになりますよ。

S→サイズ
タオルを選ぶ時に一番大切なのがサイズです。使うシーンをしっかりと考えて、用途に合ったサイズを選びましょう。例えば、洗面所の手拭き用のタオルを選ぶ際、長いマフラータオルは使いづらいので、フェイスタオルなどを選ぶようにすると良いですね。

P→場所
タオルを使う場所がお風呂場なのか、寝室なのか、温泉旅館なのか、ホテルのようなラグジュアリーの空間なのか…使う場所を明確にイメージして、その場所に合った風合いのタオルを選ぶようにしましょう。

O→場合(用途・目的に応じて)
使う場所をイメージしたら、その場所でどのように使いたいのか、用途や目的をはっきりとさせましょう。同じ洗面所でも、顔を拭くためのか、手を拭くためなのか、使う目的に応じたタオルを選ぶと良いです。

S→洗濯環境
洗濯機の大きさに合わせてタオルを選ぶようにしましょう。例えば家の洗濯機が小さい場合、大きなバスタオルを買ってしまうと何枚も洗うことができないので、ミニバスタオルやフェイスタオルなどを選んだほうが良いですね。また、洗濯ものを干す場所(部屋干しか外干しか)に合わせてタオルを選ぶことも大切です。例えば部屋干しが多い場合、大きくて厚手のタオルは乾きづらいので、薄手のものが適しています。

こんな風に、タオルを使う場所をイメージして用途を明確にするだけでなく、家で洗濯するときのイメージも忘れないようにしましょう。この他、日差しの弱い冬には薄手のタオルを選ぶなど、四季を意識することも良いですね。また、贈り物で選ぶ時も、価格や柄、ブランドなどに左右されやすいですが、送り相手の「生活様式」や「家族構成」など、使うシーンを思い浮かべて選ぶようにすると喜ばれますよ。

タオルは肌と同じ!正しいケア方法

タオルを繰り返し使っていると、買った当初の柔らかい風合いがなくなり、洗濯して干した後のタオルがゴワゴワして硬くなっていることがよくありますよね。
これはタオルの過乾燥によるもの。天気が良いとつい外に干したくなりますが、実はタオルを干す場合には適していません。外干しは太陽の紫外線によって殺菌ができるというメリットもありますが、外に干してもすぐに取り込めない場合は過乾燥になってしまうのです。

★タオルを乾かすときの大事なポイント
・お日様ではなく「風」で乾かすこと。
・日陰での陰干しが◎。もしくは風通しの良い部屋の中で干す。
・干す前にパンパンと10回~20回ほどしっかりと振って、目を揃える。
ハンガーに干す場合は少しずらして、風に当たりやすいようにして干す。
 ピンチで干す場合はヘムの部分をとめてU字になるようにして干す。

タオルを洗濯するときはたっぷりの水を使う
洗濯機に入れる洗濯物の容量は8割以下にしましょう。たっぷりと詰め込んで洗ってしまうと、水が少なくて洗いきることができません。また、叩き洗いをすると傷みやすくなります。あまりエコではありませんが、タオルを洗う時は水量を多めにすると、風合いよく優しく洗うことができるのでおすすめです。

タオルを買い替えるタイミング

毎日タオルを使っていると、新しいものに替えるタイミングが分からない方も多いかと思います。タオルソムリエの基準としては、例えばバスタオルなら「30回洗ったら買い替える」ことを目安にしています。このくらい洗うとニオイや毛羽立ち、黄ばみなどの現象が少しずつ目立ってくるためです。とはいえ、このわずかな回数で買い替えるのは現実的に難しいところ。タオルは大事にケアすれば1~2年もつので、交換するタイミングは自分の感覚で構いません。ぜひくたくたになるまで使い続けてください。

タオルは高い値段のほうが良い?

綿糸の種類だけでなく、時間をかけて様々なこだわりを持って作られたタオルは、やはり金額が高くなります。けれど、そのタオルが柔らかくて吸水性が優れているとは限りません。人はそれぞれ肌質が違うので、肌当たりによってタオルとの相性が変わるからです。そのため、一概に高いものが良いとは言い切れません。SPOSを意識しながら自分の肌質に合うものを選ぶことを大切にしましょう。

*自分の肌質と合うタオルの値段が高いとき
自分の肌質と相性の良いバスタオルに出会えたとしても、値段が高いと買うことに躊躇してしまいますよね。けれど、もしそのタオルが3600円だった場合、一年使うことを考えて一日換算するとたった10円です。買う時に多少高く感じても、そのタオルを使って毎日幸せな気分になれるとしたら、その一枚をぜひ選んでみてください。

タオルの産地のお話

タオルの産地として有名なのは愛媛県今治市ですが、タオル発祥の地は大阪の泉州(泉南地区)になります。今治タオルと泉州タオルは製造工程に違いがあり、今治タオルが先染め・先晒しであることに対し、泉州タオルは後染め・後晒しという特徴があります。
この2大産地の共通点は「水」が素晴らしいこと。タオルはたくさんの水を使って作られるため、清らかで風合いの良いタオルに仕上げるためには水が一番大切です。きれいで軟水、そして伏流水で流れてきた水…こうしたタオルを織るのに適している水があるからこそ、産地は残っていくんですね。

<取材協力>

寺田 元 様
株式会社京都工芸代表取締役 タオルはまかせたろ.com タオルソムリエ

<プロフィール>
1968年京都府生まれ。2004年にタオル専門のネットショップ「タオルはまかせたろ.com 」を立ち上げる。
滋賀県初のタオルソムリエ認定試験合格。
日本メンズファッション協会マイスター部門で業界初のタオルマイスターに認定。 
日本のみならず世界のタオルに精通しながらタオルアドバイザーとして活躍の場を
広げている。
アスリートとサポーターを融合させるために完成させた両面同時プリント製法の日の丸タオルをはじめ
ありそうでなかったタオルの開発を常に行う。
紡績である川上からエンドユーザーの川下まで
製造業・問屋・小売りの枠を超え業界の繁栄を願うエバンジェリストとして活躍。
2017年日本タオル卸商連合会に加盟し『タオルの日』の制定後の広報活動に尽力中。
著書:「売らない」から売れる! どこにでも売っている商品を「ここにしかない」に変える5つの法則(日本実業出版社)



本店サイト https://www.makasetaro.com

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