カタカナ英語でも声かけを

2019.10
文:中村幸代

green café essay vol.96
「カタカナ英語でも声かけを」

久しぶりに新幹線に乗りました。来年のオリンピックを意識してのことでしょうか、車掌さんのアナウンスに英語が加わっていました。今までは、女性の流暢な英語で録音された停車駅の案内が機械的に再生されるにとどまっていましたよね。今回の、いわゆる「生放送」の英語は新鮮でした。日本人はシャイで、カタカナ英語で長文を口にすることに抵抗を感じる人も少なくないと思います。けれど、そうも言っていられないのが、「東京オリンピック!」。新幹線のアナウンスで堂々と「ザ ドアーズ オン ザ ライト サイド ウィル オープン」とカタカナ英語を言い放ってくれると、みんな勇気が出るってもんです!沢山の外国の方々を招き入れる我ら日本人は、恥ずかしがらずに「オモテナシ」しなくては。

ずいぶん昔になりますが、両親と3人でフランスを旅した時、電車の切符売り場でカタコトの英語もフランス語も聞いてもらえず、切符が買えなくて困ったことがありました。帰りの飛行機の時間も気になって青くなっていたその時、スーツ姿の紳士が「May l help you?」と笑顔で声をかけてくれ、手際よく切符を3枚買って手渡してくれたのでした。 その時の安堵感と感激は、今でも忘れません。
あの紳士が声をかけてくれなかったら、帰りの飛行機に間に合わなかったかもしれません。

世界から訪れるたくさんの人たちが、「日本の人は親切だったな」、「また行きたいな」、そんな風に喜んでもらえたら嬉しいですね。私も勇気を出して、カタカナ英語で声かけしたいと思います。幸い、オリンピックまでに少し時間がありますから、簡単な道案内くらいできるように、英語の勉強をボチボチ始めようかしら。

文・中村幸代

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