秋の味覚を楽しむ



食欲の秋がやってきました。この時期は秋の味覚をたくさん楽しむことができますね。
旬の食材の知識を深めると、体の健康にも繋がるうえに、より美味しく味わうこともできるようになりますよ。
今回は代表的な食材をいくつかピックアップしてご紹介します。

<<さんま>> 旬の時期:9~10月
■代表的な栄養素
DHA(ドコサヘキサエン酸)
DHAは「脳の栄養素」とも呼ばれていて、脳を活性化する働きがあります。記憶や学習機能を向上させるのに必要不可欠な成分です。また、脳の老化防止にも効果があります。このほか、悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす働きもあるそうです。

EPA(エイコサペンタエン酸)
EPAは体内でほとんど作ることができない「必須脂肪酸」の一種。血液をサラサラにして血液の性状を健康に保ち、血栓をできにくくし、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞を予防する働きがあります。また、中性脂肪を低下させる作用もあります。

そのほか
必須アミノ酸をバランスよく含んだ良質の「タンパク質」や、貧血防止に効果のある「鉄分」、粘膜を丈夫にする「ビタミンA」、また骨や歯の健康に欠かせない「カルシウム」とその吸収を助ける「ビタミンD」、貧血に効く「ビタミンB12」も多く含んでいます。

■美味しいサンマの選び方
・目…目は白く濁っているものや赤くなっているものは避ける。目に張りがあるものを選ぶ。
・お腹…お腹を触って弾力があるものを選ぶ。まるまると太ったサンマを選ぶ。
・下あご、尾ひれの付け根…黄色くなっているものを選ぶ。鮮度が落ちると茶色に変化する。
 ※根室沖で獲れたサンマはみんな下あごの先端が黄色とも言われていますので、色だけで判断せずに目や腹など総合的に判断しましょう。
・頭から背中…頭から背中の部分が盛り上がっているものは、脂がのっている。

<<さつまいも>>旬の時期:9~11月
■代表的な栄養素
ビタミンC、アントシアニン、カルシウム
でんぷんに保護されているため熱に強く、ビタミンCの含有量はりんごの約7倍。ビタミンCは抗酸化作用があり、シミやそばかすを防ぎ、肌をなめらかにしてハリを保つのに効果的です。アントシアニンやカルシウムは新陳代謝や血行促進、血管の強化に効果があり、血液をサラサラにしてくれます。コラーゲンの生成も助けてくれるため、アンチエイジングに繋がります。

食物繊維
さつまいもはイモ類の中で食物繊維の含有量が一番高く、水溶性と不溶性の両方が含まれています。水溶性食物繊維には血圧を下げる効果があり、不溶性食物繊維には便秘改善の効果があります。

ヤラピン
さつまいもを切った時にジワッと滲み出る白い汁は、ヤラピンというさつまいも特有の成分です。胃の粘膜の保護や腸の動きを促進させ、便秘を解消する働きがあります。

■さつまいもは皮ごと食べる
さつまいもの栄養成分は、皮にたくさん詰まっているため、皮ごと食べることで効率よく摂取できます。

■美味しいさつまいもの選び方
皮の色が均一でツヤがあり、身がしまっているものがおすすめです。甘いさつまいもを選びたいときには切り口に注目し、飴色から黒色の蜜が染みだしてきているものは、糖度が高い証拠です。

■保存方法
冷蔵庫には入れずに、新聞紙に包んで常温保存するのが望ましいです。
 


<<かぼちゃ>>旬の時期:7~12月
■代表的な栄養素
β カロテン
黄色いかぼちゃは、体内でビタミンAに代わる「β カロテン」を豊富に含みます。ビタミンAは皮膚や粘膜の抵抗力を高めるため、風邪の予防に効果的です。このほか、抗発ガン作用や髪の健康維持、視力維持、喉や肺など呼吸器系統を守る働きがあるといわれています。
★西洋かぼちゃは、日本かぼちゃの5倍程度ものβカロテンが含まれています。

食物繊維
善玉菌を増やして腸内環境を整える効果があります。カボチャには水溶性の他不溶性食物繊維が多く、便秘の予防や改善に役立ちます。

ビタミン類がバランスよく含まれている
ビタミンB1…疲労回復に役立つ
・ビタミンB2…皮膚、爪などの健康を維持する
・ビタミンC…コラーゲンを生成する
・ビタミンE…血行を促進する

■美味しいかぼちゃの選び方
丸ごと買う場合は、皮がゴツゴツしていて重さがあるものを選びましょう。完熟しているかぼちゃの見分け方は、へたの部分が乾燥していて、縦にひびがはいっているかどうか。カットしている場合は、色味が濃く、種の部分がしっかりと熟しているものがおすすめです。

■保存方法
・買ってきたら、すぐに種とわたを取り除く
かぼちゃの種とわたの部分は水分が多く含まれているため、そのまま冷蔵庫にいれてしまうと傷み始めます。そのため、買ってきたらかぼちゃの種とわたをすぐに取り除いて保存しましょう。冷凍保存する場合は、そのあと食べやすい大きさにカットして、できるだけ空気をぬいてラップを密着させ、そのうえから冷凍用密閉保存袋で二重にして保存しましょう。調理する際は解凍せずにそのまま加熱すると、食感や味、色の変化を軽減することができます。(日持ち 冷蔵保存:3~4日程度/冷凍保存:2週間程度)

カットされたかぼちゃの場合、種とわたに多く含まれる水分が傷みの原因となるため、買って来たらすぐに取り除くようにしましょう。冷凍保存する場合は、そのあと食べやすい大きさにカットして、できるだけ空気をぬいてラップを密着させ、そのうえから冷凍用密閉保存袋で二重にして保存します。調理する際は解凍せずにそのまま加熱すると、食感や味、色の変化を軽減することができます。(日持ち 冷蔵保存:3~4日程度/冷凍保存:2週間程度)



<<きのこ>>旬の時期:9~11月

■代表的な栄養素
食物繊維
どのきのこも食物繊維が豊富で、特に水溶性よりも不溶性食物繊維が多く含まれます。便通の改善と体内の有害物質を絡め取り体外に排出する効果が期待できます。

ビタミン・ミネラルが豊富
きのこはとても低カロリー食品ですが、含まれる栄養素はほかの食材にまけず優秀です。きのこに含まれる栄養成分は種類によって違いますが、ビタミン類の中でも「ビタミンD」を多く含み、カルシウムの吸収を促進して骨や歯を丈夫にする効果が期待されています。また、「リン」や「カリウム」等のミネラル類が含まれ、リンは骨や歯の材料に、カリウムはナトリウムを体外に排出する働きがあります。

■干し椎茸をもどすときは冷水で24時間
干し椎茸には、なんと生椎茸の10倍もの旨味成分が含まれています。使う時にはぬるま湯や常温の水に30分程度置いて戻すのが一般的ですが、旨味を100%引き出したいときには、冷水に浸して冷蔵庫で丸一日置いて戻します。干し椎茸の乾燥した細胞の中に水が入ることで、旨味成分が生み出されるそうです。戻し汁にも栄養がたっぷり入っていて美味しいので、捨てずにいただきましょう。

■きのこの美味しさが増す食材
きのこはそれだけでも十分に美味しいですが、グルタミン酸の多い食材と一緒に調理すると旨味が増してより美味しくいただくことができます。代表的な食材は昆布やトマト、キャベツ、乳製品など。きのこはすぐに火が通るので、旨みが逃げないようすばやく調理するのがポイントです。

秋の味覚を堪能しながら、体も健やかにしていきましょう。

2023

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