TopicsEssay

小さなまごころを

2015.06
文:中村幸代

 最近、たてつづけに近所に保育施設が2軒建ちました。
 仕事をしながら、分刻みで育児や家事に追われる、働くお母さんの姿が目に浮かびます。
子育てをしながら男性社会での逆風をかわし、生き生きと「自己実現」して人生を謳歌している女性の姿がファッション誌でも毎回取り上げられていて、確かに“かっこいい!素敵!”と思いますが、それ以上に気になるのが本人を支えている影の存在です。
 周囲の協力と理解がなければ、女性が子育てと仕事を両立させることはまず無理でしょう。
子育てだけをとっても、周囲の理解や協力が得られなかったなら、のしかかる負担と孤立感は相当なもので、そのストレスによる負のエネルギーが、少なからず子どもへの接し方や家事の仕方に現れてしまうことも仕方のないように思えます。




 先日、娘が先生に見せてもらったという、ある本の話をしてくれました。「文句とか、人を傷つける言葉を聞かせた水の結晶は粉々に壊れてしまってね、感謝の言葉や優しい言葉を聞かせた水の結晶は、本当に綺麗で、ちっとも壊れていないんだよ。」
 そういえば、花にも優しい言葉をかけると一層綺麗に咲くと聞いたことがあります。もし不平不満やイライラで料理を作り、それを子どもに食べさせ、負の言葉や態度を周囲に浴びせていたとしたら・・・。
 忙しさのあまり「なぜ私ばかりに」と不満や切なさを感じること、この間もありました。そんな時、この結晶の本の話を思い出したのです。どうせなら自分の周りに良いエネルギーを発したい。 誰かの為に心を込めるとか、ここに在るものに感謝するとか、できることかもしれません。ほんの一瞬かもしれないけれど。
 一瞬でもいいじゃない。ミクロの世界に働きかけるような小さな「まごころ」だって、積み重なって、集まっていったら、やがて見えてくるものがきっと違ってくる・・・。
 そんな気がしませんか?

MORE TO READ

2023

自然に沿った体づくり

うつをきっかけに自分を生きる

8月のプレート

いつかスッキリ暮らしたい

ケイトウ

アレルギーとの付き合い方

2月のプレート

またいきたくなるお店