小さな粒の滋養ー胡麻のちから

「My Favorite Things」は、いま、話題にしたい人・もの・コトをシンガーの澤由紀江がご紹介させていただきます。
今回は「小さな粒の滋養ー胡麻のちから」のお話です。
食べる丸薬、胡麻の栄養
毎日の食卓に、気づけば当たり前のように登場する胡麻。ほんの小さな粒なのに、香りひとつで料理の印象を変え、からだの土台もそっと支えてくれます。疲れやすい日や、季節の変わり目にこそ「ひとさじの滋養」を。今回は、胡麻の成分や取り入れ方をお伝えしてみたいと思います。
胡麻は、昔から「食べる丸薬」とも言われ、滋養のある食材として親しまれてきました。薬味のように脇役に見えて、実はとても頼もしい存在なんです。
胡麻に含まれている代表的な成分は、「セサミン」です。これはポリフェノールの一種で、体のサビつき、いわゆる“酸化”から守る働きがあるといわれています。年齢を重ねるほどに、私たちの体は少しずつ酸化の影響を受けやすくなります。そんなとき、小さな粒の胡麻が、目立たずともしっかり支えてくれるんですね。
さらに胡麻は、ビタミンE、カルシウム、鉄分、食物繊維も豊富。特に女性にとっては、うれしい栄養素がぎゅっと詰まっています。血の巡りを助けたり、腸内環境を整えたり、肌の調子を保ったり。派手ではないけれど、身体の土台を整える力がある食材です。
胡麻の栄養を効果的に取り入れるためのポイントになるのが、「すり胡麻」にすることです。胡麻は殻がかたいので、そのままだと栄養を十分に吸収できないこともありますが、すりつぶすことで栄養が吸収されやすくなります。軽く炒って、すって使う。それだけで、体への届き方がぐっと変わります。
そして、胡麻の摂取を継続するためにも忘れてはいけないのが「胡麻油」。香りがよく、食欲をそそられるので料理にもよく使われますよね。
胡麻油にも、セサミンやセサモールといった抗酸化成分が含まれています。さらに、胡麻油は酸化しにくい油としても知られ、加熱調理にも比較的強いのが特徴です。ちなみに、さらに胡麻油の抗酸化力を高めるなら、ビタミンCやビタミンEが豊富に含まれる緑黄色野菜と一緒に摂るのがおすすめです。胡麻油に含まれるセサミンがビタミンを体にとどめてくれるので、より効果が期待できますよ。
胡麻油の選び方&取り入れ方
胡麻油は焙煎の度合いによって大きく3種類に分かれます。高温で時間をかけて煎るほど、油の色は濃く、香ばしい胡麻の香りに仕上がります。
「焙煎タイプの胡麻油」は、特に香りが良く、料理の仕上げにひとたらしするだけで、満足感がぐっと増します。食欲が落ちやすい季節の変わり目にも、香りがやさしく後押ししてくれます。
一方で、焙煎していない「太白胡麻油(たいはくごまあぶら)」は色も香りも控えめなタイプになります。こちらは素材の味を邪魔せず、ドレッシングのベースなどにも使いやすい油です。
ただし、体によいからといって摂りすぎは禁物です。油はあくまで質を選び、量は控えめにしてくださいね。
ちなみに、黒胡麻は、より抗酸化作用が強いとされ、白胡麻は、やさしく料理に馴染む風味です。気分や用途に合わせて選ぶのも楽しいですね。
おすすめの使い方は、
・朝のお味噌汁やほうれん草のおひたしにすり胡麻をひとさじ入れる
・蒸し野菜に胡麻油をひとたらしする
・ヨーグルトに黒胡麻とはちみつなどをトッピング
ほんの少し足すだけで、栄養も香りも豊かになります。季節の変わり目や、なんとなく疲れが抜けにくいとき。習慣を大きく変えようとするよりも、食事に「小さなひとさじ」を足してみる。胡麻は、そんな“日々の健康習慣”にぴったりの食材です。今日の食卓に、胡麻をひとさじ、添えてみませんか。小さな粒が、あなたの体をやさしくしなやかに整えてくれるかもしれません。


