秋の揺らぎを整える!日本の知恵「和ハーブ」

「My Favorite Things」は、いま、話題にしたい人・もの・コトを音楽プロデューサーの中脇雅裕がご紹介させていただきます。

今回は「秋の揺らぎを整える!日本の知恵『和ハーブ』のお話です。

暮らしに寄り添う、日本の原産植物

季節の変わり目は、心も体も少し不安定になりがち。そんなとき、昔から日本人の暮らしを支えてきた植物があります。それが、疲れた心と体にそっと寄り添ってくれる「和ハーブ」です。今回は、食材や薬、香りやお守りとしても活用されてきた、日本原産の有用植物「和ハーブ」のお話です。

まだまだ暑い日が続きますが、気温や湿度の変化にともなって、体調がゆらぎやすいこの季節に、和ハーブは頼もしい味方です。和ハーブとは、日本国内に自生し、古くから食材や薬として、また暮らしの中で愛され、使われてきた植物のこと。
代表的な和ハーブには、食欲増進や防腐作用のある「しそ」、体を温める「よもぎ」、香りでリラックスすることができる「ゆず」、抗菌・口臭予防の「くまざさ」、利尿・解毒作用のある「どくだみ」、冷えの改善や消化促進に役立つ「しょうが」などがあります。
ミントやラベンダーといった西洋ハーブに比べ、和ハーブには身近な植物が多く、日本人の体質や気候に合いやすく、取り入れやすいという特徴があります。
これらの和ハーブは、昔から料理やお茶、薬草風呂、お守りとしても親しまれてきました。どれも強すぎない香りと作用で、私たち日本人の暮らしに自然と溶け込んできたのです。

秋にオススメの和ハーブと使いかた


秋は、夏の疲れが残ったまま朝晩が冷えはじめたり、乾燥した空気によって肌や喉が違和感を覚えたりと、気づかぬうちに不調が生まれやすい季節。そんなときにおすすめなのが、症状別の和ハーブ活用です。

・冷え・巡りの低下が気になるとき:【しょうが・よもぎ・しそ】

温かいしょうが湯やよもぎ茶で体の内側からぽかぽかに。朝の白湯にしそを浮かべれば、香りもすっきり爽やかで、一日のスタートに最適です。

・胃腸の疲れには:【くまざさ・どくだみ・はっか】

消化を助け、体内のバランスを整えます。温かいお茶にしてゆっくり飲むことで、重くだるい胃腸の疲れも、内側から軽さを感じられるように

・リラックスしたいときには:【ゆず・しそ・よもぎ】

お風呂に入れてゆず湯にする、干したしその葉を枕元に置く、よもぎを束ねて焚くお灸など、癒やしの香りで気分をゆったりと落ち着かせます。


和ハーブは基本的にやさしい作用が多いですが、使う際の注意も必要です。特に、体調の変化が出やすい秋に取り入れる場合には少し気をつけてくださいね。自然の物でも人によってはアレルギー反応が現れることがあります。特に、しそ・よもぎ・ゆずなどは、キク科やミカン科のアレルギーがある方は要注意。初めてのハーブは少量から。お子さまや高齢の方はより慎重に、薄めたお茶や入浴剤から始めてみるのがよいでしょう。


また、妊娠中・授乳中・持病のある方は医師に相談してから和ハーブを使用するようにしてください。よもぎやどくだみのように、「子宮を刺激する作用がある」とされる和ハーブもあります。
持病などをお持ちで服薬中の場合は、薬との相互作用が起こることもあるため、注意が必要です。

和ハーブはあくまで、「体調を整えるやさしい助っ人」のような存在。医療の代わりとしてではなく、日常を心地よく過ごすためのセルフケアとして取り入れ、上手に活用してみてくださいね。

"My Favorite Things" 中脇雅裕 Masahiro Nakawaki

大学在学中より、多くのTV・ラジオのCM音楽を制作。
大学卒業後、財団法人ヤマハ音楽振興会にてポピュラー音楽指導ディレクターとして音楽教育法の研究および講師の研修を担当。
その後、東京に居を移しレコーディングディレクターとして数々のアーティストの音楽制作を手がける。
今までに制作に携わったアーティストはCAPSULE,Perfume,きゃりーぱみゅぱみゅ,三戸なつめ,近藤夏子,Jungle Smile,手嶌葵,古澤巌,中村幸代などジャンルを問わず多岐に渡る。
その他に、映画、CM、各種イベントなどの音楽制作はもとより、イベントプランニング、執筆活動、講演、ラジオDJなどその活動は幅広い。
音楽教育の経験とメンタルコーチングの知識を生かした講演、研修、個人コーチングも行っており現在、サウンド&レコーディング・マガジンに「音楽クリエイターのためのイメージ・トレーニング!」を連載中。

◆オフィシャルウェブサイト http://nakawaki.com/