夏に効く!緑の王様「モロヘイヤ」

「My Favorite Things」は、いま、話題にしたい人・もの・コトを音楽プロデューサーの中脇雅裕がご紹介させていただきます。

今回は「夏に効く、緑の王様モロヘイヤのお話です。

栄養たっぷり!モロヘイヤの効果と魅力

暑さに負けない身体づくりに欠かせないのが、日々の食事です。今回は、夏にぴったりの“緑の王様”こと「モロヘイヤ」に注目。
モロヘイヤは栄養価が高く、さまざまな料理に取り入れやすい万能野菜です。その魅力や注意点、上手な保存法まで、しっかりお伝えしていきたいと思います。

モロヘイヤには、古代エジプトの王様がそのスープを飲んで病を癒したという言い伝えがあり、そのことから“王様の野菜”という意味のアラビア語「ムルキーヤ」と呼ばれるようになりました。
このモロヘイヤ、なんといっても魅力はその圧倒的な栄養バランスにあります。
β-カロテン、ビタミンB群、カルシウム、マグネシウム、鉄分、食物繊維……と、まるで天然のサプリメントのような存在です。
つまり、免疫力アップ、美肌効果、疲労回復、貧血予防、腸内環境の改善など、さまざまな健康効果が期待できる、まさに夏にぴったりの“万能野菜”なのです。

具体的にいうと、可食部100gあたりのβ-カロテンと食物繊維は、ほうれん草の約2倍。β-カロテンは皮膚や粘膜の健康を守り、食物繊維は腸内環境を整える働きがあります。
そして、カルシウムはなんと5倍も含まれています。さらにビタミンEの含有量も野菜の中ではトップクラス。
また、モロヘイヤ特有のネバネバには「ムチン」という成分が含まれ、胃の粘膜を保護したり、タンパク質の吸収を助ける作用があります。
便秘の改善に加え、血糖値やコレステロール値の上昇を抑える効果も期待されており、暑さや疲労で食欲が落ちやすい夏でも、モロヘイヤならつるりと食べやすく、体にやさしく栄養補給できるのです。


調理法はいたってシンプル。
さっと湯通しして細かく刻むのが基本です。
納豆、とろろ、オクラと合わせれば、まさに“ネバネバ最強コンビ”。お味噌汁やスープ、炒め物の仕上げに加えるのもおすすめです。夏バテや、冷たいものの摂りすぎでお腹の調子が気になるときにもぴったりです。


摂取のポイントと上手な冷凍保存のコツ

実はこのモロヘイヤ食べるときにちょっとした注意点があります。
市販されているモロヘイヤの葉であれば問題ありませんが、家庭菜園で育てる場合は「種や実は絶対に食べない」ようにしてください。
種子や茎には「ストロファンチジン」という毒素が含まれており、摂取すると嘔吐・痙攣、最悪の場合は命に関わる健康被害につながる恐れがあります。
また、妊娠中の方は過剰摂取に注意が必要です。
β-カロテンが豊富なため、サプリメント感覚で大量に摂ると、胎児への影響が懸念されることがあります。
通常の食事量であればまったく問題ありませんが、あくまで“バランスの良い食事の一部”として取り入れるようにしましょう。アレルギー体質の方も、最初は少量から試すと安心です。

モロヘイヤは日持ちしにくく、すぐにしおれてしまいます。
購入後はなるべくその日のうちに調理するか、さっと茹でて冷凍保存するのがおすすめです。

冷凍保存のポイントとしては、茹でる際に塩を少々加えること。
そうすることで、目にも鮮やかな緑色に仕上がります。
茎を先に入れて30秒、続いて葉を入れてさらに30秒。
茹で上がったら冷水にとり、水気をしっかり切ります。
葉は2cm、茎は3~4cmほどにカットして小分けにし、ラップで包んで冷凍保存しましょう。
茹でる時間がないときは、生のまま冷凍する方法もあります。
ただし、その場合は、水分をしっかり拭き取ることが大切。水気が多いと霜がついたり、解凍後に水っぽくなったりして風味を損なう原因になります。
また、生で冷凍したものはアクが強くなりやすいため、使用前に軽く茹でてから調理してください。

この夏、疲れた体に元気をくれる“緑の王様”モロヘイヤ。手軽に取り入れて、健やかな夏をお過ごしくださいね。

"My Favorite Things" 中脇雅裕 Masahiro Nakawaki

大学在学中より、多くのTV・ラジオのCM音楽を制作。
大学卒業後、財団法人ヤマハ音楽振興会にてポピュラー音楽指導ディレクターとして音楽教育法の研究および講師の研修を担当。
その後、東京に居を移しレコーディングディレクターとして数々のアーティストの音楽制作を手がける。
今までに制作に携わったアーティストはCAPSULE,Perfume,きゃりーぱみゅぱみゅ,三戸なつめ,近藤夏子,Jungle Smile,手嶌葵,古澤巌,中村幸代などジャンルを問わず多岐に渡る。
その他に、映画、CM、各種イベントなどの音楽制作はもとより、イベントプランニング、執筆活動、講演、ラジオDJなどその活動は幅広い。
音楽教育の経験とメンタルコーチングの知識を生かした講演、研修、個人コーチングも行っており現在、サウンド&レコーディング・マガジンに「音楽クリエイターのためのイメージ・トレーニング!」を連載中。

◆オフィシャルウェブサイト http://nakawaki.com/